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『かんたんイス坐禅のすすめ』(kosyo著/スモール出版) タタミの生活に慣れていない人にも坐禅指導ができる「かんたんイス坐禅」

2018.07.13 FRI 15:04
kosyo

いつでもどこでも手軽に実践できる「イス坐禅」のプログラム

現代の日本はストレス社会だといわれています。

そのような世相を表すように、政府は平成27年から「ストレスチェック制度」を導入。
従業員50人以上の事業所ではストレスチェックの実施が義務付けられました。法律の改正を行い、いわば国をあげて働く人のストレスを軽減させるということが真剣に取り組まれる時代になったのです。

そんな一億総ストレス社会の様相を見せる時代。
情報があふれ、効率化・合理化が進み、スピードが求められる現代。
そんな現代を生きる人たちだからこそ、めまぐるしい毎日の生活に疲れてしまうときがあるでしょう。

そんなとき、人びとは心に安らぎを感じられる時間を持てているでしょうか?

この本では、いつでもどこでも手軽に実践できる「イス坐禅」のプログラムにより、自分自身を見つめ、カラダとココロの調和をはかり、心のやすらぎを得る方法を紹介したものです。
特に、ストレスの多い一般社会人のためのストレス・マネジメントやリラクゼーションに活かしてもらえるよう、新しい仏教瞑想の潮流である「マインドフルネス」などのキーワードも解説しました。マインドフルネス瞑想と坐禅の違いや、なぜ坐禅が様々な時代で必要とされたのかといったことなどをコンパクトにまとめています。

伝統的な坐禅指導に “新しい潮流”を取り込んだ、温故知新の分かりやすい解説書

もともと本書は「寺子屋ブッダ」で開催をしていた「かんたんイス坐禅」ワークショップのプログラムを書籍化したものです。

昨今、「マインドフルネス」の流行により、坐禅を含めた瞑想が人びとの身近になりました。そんな流行の中にあり、坐禅指導においても“伝統の指導”に“新しい潮流”を取り込んだ、温故知新の分かりやすい解説が欲しいと思っていました。そこで、坐禅に関する新しい科学的な研究成果を、要所要所でふんだんに紹介してあります。本書を一読すれば、坐禅瞑想に関する心理学や生理学などを中心とした、いわば「カラダ」と「ココロ」の調和に関する研究成果を概観することができます。

お釈迦さまは「医王」とも呼ばれます。それは、人々の心の悩みを癒すために、み教えの薬を与えるすぐれた医者のようだ、という意味です。人が悩みを抱えてストレスで行き詰まった現代にこそ、「ココロ」と「カラダ」の専門家として、仏道修行を分かりやすく説いてくれる僧侶の出番があるのではないかと感じます。

現代は、足を組むのがつらい人や、正座やあぐらを組んで座るような、タタミの生活に慣れていない人が多いと思います。そのような人たちへの坐禅の導入を目指した、新たな教化技法として取り入れていただければと考えています。

ぜひ手に取ってご一読いただければ幸いです。

PROFILE

Kosyo(こうしょう)

岡山県長谷寺副住職/ヨガ講師

大学卒業後、福井県永平寺にて修行し、僧侶の教師資格を取得。その後、禅宗関係の研究所に入所し、仏教を分りやすく教える技術を身につける。研究を続ける中で、オフの楽しみとして始めたヨガに魅力を感じ、2012年にはUNDER THE LIGHT YOGA SCHOOLティーチャー・トレーニング第11期を修了する。現在、都内にて坐禅指導を行なっている。

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