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語り合おう。ひと、まち、お寺。

寺子屋學シンポジウム #0 「ヘルシーテンプル宣言!」 寺子屋學シンポジウム2019秋 開催のご報告 (フォトレポート)

語り合おう。
ひと、まち、お寺。
お寺だからこそ、できることがある。

2018年の寺子屋学シンポジウムのテーマは、「地域の健康に貢献するお寺」でした。日々、どのような“心”で、どのような“行い”をしているか?その生活習慣の積み重ねが心身の健康に大きな影響を与えることが報告され、お寺だからこそできることは「良い生活習慣」の提供ではないか?というベクトルが示されました。

2019年は、「ヘルシーテンプル宣言!」と題し、様々な実例を交えながら「地域の健康に貢献するお寺」の姿をより具体的に示すべく、多彩なゲストをお招きして開催しました。
また、昨年に引き続き パナソニック株式会社ライフソリューションズ社の後援のもと、【人の集うお寺を設備から考える】という視点から、実例から学ぶ災害対策をテーマとした時間も設けました。

各部詳細については今後レポートを追加してまいりますが、まずは写真とともに概要をご報告いたします。

2019.12.06 FRI 15:20
文 遠藤卓也 / 写真 金井俊之

第1部 対談「健康×習慣×お寺」

第1部は「健康と習慣とお寺」をテーマに松本紹圭師(未来の住職塾塾長)と、川野泰周師(横浜市 臨済宗建長寺派 林香寺住職、精神科・心療内科医)が対談。
川野師からの「健康って何?」という会場への問いかけに始まり、健康習慣を実践する場としてのお寺の可能性について語り、松本師からは「Post-Religion」や「ウェルビーイング」といったキーワードが出てきました。

川野泰周師(横浜市 臨済宗建長寺派 林香寺住職、精神科・心療内科医)
松本紹圭師(未来の住職塾塾長)

第2部 体験「心と体の健康塾モデル講義」

第2部はお寺で「心と体の健康」を提供するためのプログラムとして開発された『心と体の健康塾』のモデル講義。
僧侶がお寺で健康指導や瞑想・茶話会のファシリテーターを行なうことを想定としており、モデル講師として井上広法師(宇都宮市 浄土宗光琳寺 副住職 )と佐々木教道師(勝浦市 日蓮宗 妙海寺住職)が会場の皆さんに実際に指導を行いました。

最初に川野泰周師による「ヘルシーテンプル構想」の説明がありました。地域の人たちの「より良く生きる」に、お寺が貢献できそうなこと。「心と体を整える生活習慣」「安心できる場」「よき人の繋がり」を提供するお寺を「ヘルシーテンプル」と称し、全国に自然とこういったお寺が増えていくことを志向するのが「ヘルシーテンプル構想」です。

続くパート①は、「日常動作(ADL)に必要な運動」というテーマで、スポーツメーカーのミズノ株式会社ライフスタイルスポーツ事業部の石元良樹氏による解説がありました。

石元良樹氏(ミズノ株式会社ライフスタイルスポーツ事業部)

その後、佐々木教道師が室内でも行える運動の指導を実施。簡単な運動ながら、じわじわと汗の出てくる運動を体験しました。

佐々木教道師による運動指導

パート②は川野泰周師による「心をときほぐすマインドフル瞑想」の解説と、井上広法師によるマインドフルネス瞑想指導です。

川野泰周師
井上広法師

そしてパート③は、「ハピネスワークショップ」というWSの手法を用いた「幸福度が高まる茶話会」の解説と実践です。慶應義塾大学SDM研究科・前野隆司先生の研究チームから、前野マドカ氏、岡本直子氏にご登壇いただきました。
茶話会のファシリテーターは井上広法師です。

前野マドカ氏(慶應義塾大学SDM研究科 附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員)
岡本直子氏(慶應義塾大学SDM研究科特任助教授)

第3部 座談会「お寺が地域の健康拠点になるメリットとは?」

第3部は「お寺が地域の健康拠点になるメリットとは?」をテーマとする座談会。5名が登壇しました。
・石井 洋介(山手台クリニック院長/秋葉原内科saveクリニック共同代表/SHIP運営代表/日本うんこ学会会長/高知医療再生機構特任医師)
・倉島隆行(全日本仏教青年会第21代理事長/津市 曹洞宗 四天王寺住職)
・井上広法(宇都宮市 浄土宗光琳寺 副住職 )

・佐々木教道(勝浦市 日蓮宗 妙海寺住職)
・古谷紳太郎(東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 特別研究員)

この座談会では、地域のヘルスケアの現場で直面している課題と、お寺でできることについての議論や、第2部で紹介された「心と体の健康塾」を実際に実施している2寺院の感想なども話し合いました。
僧侶だけではなく医療者も加わることで様々な角度から、「ヘルシーテンプル構想」展開による地域への効果やお寺へのメリットをイメージできました。

石井 洋介氏(山手台クリニック院長/秋葉原内科saveクリニック共同代表/SHIP運営代表/日本うんこ学会会長/高知医療再生機構特任医師)
倉島隆行師(全日本仏教青年会第21代理事長/津市 曹洞宗 四天王寺住職)
古谷紳太郎氏(東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 特別研究員)

第4部 人の集うお寺を設備から考える「実例から学ぶ災害対策」

第4部は【人の集うお寺を設備から考える】がテーマ。
2019年は大きな台風の被害がありましたが、パート①では被害の大きかった千葉県の勝浦市 妙海寺の住職である佐々木教道師に「実例から学ぶ災害対策」というタイトルで被災してわかった課題や、寺院として必要な対策についてお聞きしました。
実例に対してのソリューションという観点から、広瀬電工株式会社の加藤康克、パナソニック株式会社の薄井考正氏という2名の「お寺スペースアドバイザー」から、停電や断水への備えとしての『お寺の防災ソリューション』をご提案いただきました。

加藤康克氏(広瀬電工株式会社地域コミュニティ推進部)
薄井考正氏(パナソニック㈱ライフソリューションズ社)

続くパート②は「実例から学ぶ災害対策」というタイトルで、寺院の電気設備老朽化に伴う漏電火災のリスクと対策を、栃木県宇都宮市マルモコハウスの渡辺純一氏にお話しいただきました。
実際に漏電リスクのあった宇都宮市・光琳寺の井上広法師も一緒に登壇し、二人の掛け合いでわかりやすくご説明いただきました。

渡辺純一氏(マルモコハウス)

以上、まずは写真を中心に駆け足で振り返ってみましたが、これだけでも濃密の一日であったことがおわかりになられるかと思います。
各部の詳細につきましては、後日レポートをお届けしていきますので、参加された方も参加できなかった方も楽しみにお待ち下さい!

PROFILE

遠藤卓也(えんどうたくや)

1980年東京都生まれ。立教大学卒業後、IT企業で働く傍ら2003年より東京・神谷町 光明寺にて「お寺の音楽会 誰そ彼」を主催。10年以上続く活動において、地域に根ざしたお寺の「場づくり」に大きな可能性を感じ、2012年より未来の住職塾の運営に携わる。「お寺の広報」をテーマとする講演・研修や、お寺のHP・パンフレット制作などを手がける。また、音楽会やマルシェなどお寺での様々な「場づくり」もサポートする。共著書『地域とともに未来をひらく お寺という場のつくりかた』(共著・松本紹圭 / 学芸出版社)

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